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④「どちらかが彼女を殺した」のつづき 加賀恭一郎編【ネタバレ】

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目次

④「どちらかが彼女を殺した」加賀恭一郎編

3日目、12月?日(水曜日)

園子の通夜が行われる日だった。
昼頃、(p106)加賀は電話に手を伸ばしダイヤルした。呼び出し音が数回続いた。
「はい、豊橋署です」業務的な声が聞こえてきた。
「交通課をお願いします」
「お待ちください」
保留音が流れた。
「はい、交通課です」めんどくさそうな響きだった。
「練馬署の加賀といいますが、お忙しい所すみません」
「はい。交通課のホンマです」声に張りがでていた。
「そちらにお勤めの和泉康正さんの先週の勤務内容を確認したいのですが」
ホンマは和泉康正の勤務内容を伝えた。加賀は、金曜と土曜を特に詳しく聞いた。
土曜は休みということだった。

3時過ぎ加賀は康正に電話した。(p101)
部屋をもう一度見せて欲しい旨を伝えた。後日、康正が部屋に来る時、連絡をもらえるようお願いし、電話を切った。


4日目、12月?日(木曜日)

名古屋では園子の葬儀が行われる日だった。
康正からの連絡はないだろう、加賀は遠出することにした。
園子の大学時代の同級生を訪ねた。
藤岡聡子(231)もその一人だった。加賀は埼玉県に向かった。
藤岡は結婚しており子供もいた。園子が死亡したことを知らせると、彼女は驚いた。理由を聞かれたので、自殺らしいと伝えた。
加賀は写真を見せた。写真には、先日ビデオから取り出した人物の顔が写っていた。それは5、6枚あった。
写真を見て藤岡は大学時代の同級生であった『弓場佳世子』だと教えてくれた。
写真もその頃のものではないか、ということだった。

他の同級生に確認すると、弓場がお酒を飲めないことがわかった(262)。
弓場の会社の同僚にも確認してみたが、同じ証言だった。

加賀は練馬署に戻ると、改めて先日借りたビデオを見た。
弓場佳世子のあられもない姿が映し出される。園子がこれを見たのかは分からない。フリライターから借りたビデオでこの映像をダビングしようとしていた。そして、そのビデオを使って弓場を脅迫しようとしていた。間違いないだろう。
加賀は、弓場の行動を注意深く見た。ある部分が映し出されると、何度もリピートした。加賀は手帳を取り出すと、弓場佳世子の欄に『左利き』と記入した。映像は弓場が避妊具の小さな袋を破った場面で止まっていた。


5日目、12月?日(金曜日)

お昼前、加賀は豊橋署に連絡をした。園子の葬儀が前日に終わっていたので、康正に連絡を取ろうとした。康正は不在だった。明後日まで康正が弔事休暇だと聞き、連絡したい旨を伝えると、自宅の電話番号を教えてくれた。すぐに自宅に電話をしたが、受話器からは呼び出し音が鳴り続けるだけだった。受話器を耳に当てたまま、電話をリセットすると、加賀はもうひとつの番号をダイヤルした。園子の部屋だった。しかし同じく呼び出し音が鳴るだけだった。加賀は時計を確認した。昼過ぎに掛け直すことにし、受話器を置いた。

昼食を済ませ、再び園子の部屋に電話をかけた、受話器から呼び出し音が響く。電話が鳴ったとして、相手がすぐに受話器を取り上げるとは考えにくい。普段より長く鳴らし、そろそろ受話器を置こうと耳から話したのと同時、
「もしもし」(p132)
目的の声が聞こえてきた。康正の声だった。
「やっぱりそこにいらっしゃいましたか」
加賀は20分後、園子の部屋で康正と会う約束をした。

(p134)
加賀は園子の部屋を訪れた。電話での会話を終えてから20分が経っていた。先日預かった園子のメモ帳や貯金通帳などを康正に返還した。康正は受け取ると加賀の出した書類に署名捺印した。

それから園子の会社での様子、計画美術について、解剖結果などを話した。
(146)
加賀は帰り際に園子に届いたダイレクトメールを預かって、園子の部屋を後にした。

署に戻り、ダイレクトメールを確認すると、その中にはいかがわしいビデオの通信販売の広告も含まれていた。それは園子がアダルトビデオを借りたということを証明していた(351)


12月13日

加賀は園子のマンションに電話をした。豊橋署に連絡をすると、康正は休日だったからだ。しかし、電話は呼び出し音がなるだけで誰もでることはなかった。時間をおいて数回鳴らしたが、同じ結果だった。
もしかしたら、電話に出ないかも知れないと思い、園子のマンションに向かった。確認すると不在だった。手帳を取り出すと、
『連絡をまっています 練馬署加賀 12月13日』(179)
と記し、そのページを破った。ドアに挟んでから、マンションを後にした。

12月14日(183)

加賀は昼過ぎに園子の会社に電話した。するとつい先程、康正が会社を訪たということだった。帰ったばかりだと教えてくれた(198)。
加賀は園子のマンションの前で(197)康正を待っていると、彼が帰ってきた。部屋の中を見せてもらえるようお願いした。
(200)園子が左利きなのを確認した。
加賀は利き手の話をし、その中で、
「破壊には必ずメッセージがある。それはどんな事件にもいえることです」
といろいろな意味を込めて伝えた。『事件』という言葉に康正は反応していない様子だった。
(202)その後も加賀は園子の利き手を強調した。
加賀は康正をそれとなく説得したが、彼ははぐらかし、本当のことを最後までいってくれなかった。
部屋を去る前に(213)園子の部屋に8ミリ用ビデオテープがあることを確認し、康正に隣の住人に声を掛けるよう伝えた。

康正に復讐を諦める気配がないと感じた加賀は、署に戻ると、上司を説得した(259)。
単独捜査をなんとか、認めさせたが、康正がドアチェーンの証言を翻すことが条件だった。

 

⑤ につづく

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