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秋吉理香子著「雪の花」を読んで

秋吉理香子著「雪の花」

オススメ度★★★★★(読みやすい、親子、晩年夫婦、恋する30代、夫婦のふるさと)

秋吉理香子さんの既刊をこれで全部読んだと思ったら、本日「ジゼル」発売ですね。こちらも読みたいです。

4編の短編集です。

「女神の微笑」
離婚し、妻の元に引き取られた娘との久しぶりのデートで思い出の遊園地に訪れる。娘のためと思って行動してきたことが、実は……

結婚すると、なんで男は馬鹿にされるんだろう。
奥さんの顔を気にしすぎなのかな。

「秘蹟」
夫婦二人の生活。夫が出張から帰宅すると妻の姿が消えていた。妻の姿を探す内、苦労を理解する。そして、失踪した日の意味を知った時……

見合い結婚。実母への仕送りのため夫の両親の世話に明け暮れ、自分を犠牲にしてきた妻。
こんな女性が今いるのだろうか、、
本当に大切したい。

後からありがたさを知ってもらってもしょうがない。息子と会えたのかな。

「秘蹟」という言葉をはじめて知りました。
「イエス・キリストによって制定され、教会にゆだねられた、神の 恵みを実際にもたらす感覚的しるし」のこと。
出典:wikipediaより

「たねあかし」
有望な若手男性社員から好意を受ける30代事務職員。みんなから羨ましがられ、嫉妬される女性。しかしその甘い時間は長くは続かなかった……

女性の独白形式の手紙で進む物語。
女の罠に見事にはまり、ついには犯罪者になってしまう。

そこまでするつもりがなかったというのが一番怖い。
自分に責任がないというのも。

「雪の花」(第3回ヤフー・ジャパン文学賞 受賞作) 
表題作。文庫内一番短い、だけど一番キレイ。人生に先が見えなくなった夫婦。若い頃逃げるように後にした ふるさと をめざした。雪が降り積もる校庭、そこで二人は自分たちのための穴を掘る……

死を覚悟した時、生きるための活力を得ることは難しい。
生のよろこびを感じた時期は誰しもがある、そんな思い出があれば頑張れるかも。

切なく、美しい情景が浮かぶ文章です。

 

短編映画になっていたんですね。
観てみたい。

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