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東野圭吾著『私が彼を殺した』を分析する

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ネタバレ注意 このブログは東野圭吾著「私が彼を殺した」について書いています。

まず「犯人」を知りたいなら
「私が彼を殺した」を推理する を読む

「私が彼を殺した」の分析

「つづき」を書くにあたって、まず整理しました。

目次

私が彼を殺した 疑問

・1 雪笹香織の指紋の拭き忘れ(浪岡準子のインターホン)(P101)ドアノブと薬瓶は拭いた(P111)
・2 ピルケースの指紋(身元不明の指紋以外は誰の指紋がついていたかわからない)(P431)
・3 結婚式当日ラウンジで、バッグを持ちながらホテルの部屋に薬とピルケースを忘れたとある。いつ誰が取りに行ったのかわからない(P130)  (ここがこの小説の大きな欠落部分。部屋に近づくことがこの時にできれば、誰でもカプセルを仕込むことが可能になる)
・4 雪笹香織の「穂高誠の死」についての反応は、自分が殺したと感じる根拠がありそう
・5 神林貴弘のもうひとつのカプセルの行方
・6 浪岡準子の粉状の毒を手に入れればカプセルは関係ない(ずさんな管理 P257)後から駿河が薬を取りに行くなら、粉を取って、鼻炎薬をどこかから手に入れた方がいい気がする。その際、前に取ったカプセルは返すはず。
・7 ピルケースに美和子が入れたカプセルは1個。前日に1錠目を飲んですぐ後に薬が効かなくて、2錠目を飲んでいた。その時、穂高誠が「2個ほどもっておくことにする」と言っていたのに、結婚式という大事なときに1個しか入れなかったのはおかしい。
・8 前もってピルケースに薬をいれなかったのはなぜか。入れておけば薬瓶を所持する必要はなかった。

「つづき」ではこの疑問を回収するよう考えました。

「私が彼を殺した のつづき」を読む



私が彼を殺した 登場人物

穂高誠:
37歳 独身 結婚歴あり 脚本家 小説家 アレルギー性鼻炎 車(ベンツ) 肩に付きそうなくらい長い髪 趣味(テニス・ゴルフ) 高い塀に囲まれた白い家(練馬区 石神井公園) 大学(映画研究会)

駿河直之:
37歳 穂高誠の事務所運営 やせた体型 車(キャラバン) 練馬区のマンション503号室 ペット猫(ロシアンブルー サリー) 大学(映画研究会) 前の会社でギャンブルに会社のお金を使い込み、穂高と仕事をすることになる 自宅は事務所兼用(穂高誠の前妻の荷物がある) 浪岡準子を好き

神林美和子:
26歳 生命保険会社勤務のOL 中3(14・15歳)から書いた詩を1昨年(24・25歳)の春に出版 穂高誠と5/18に結婚予定 6・7歳の頃親戚の家に育てられ大人が理解しやすいよう演技をする(P26) 20・21歳兄と同居

神林貴弘:
量子力学研究室 美和子の兄 愛車(旧型のボルボ) 妹(美和子)が好き(肉体関係あり)

雪笹香織:
宝塚の男役風 出版社の編集者 プライドが高い 妹から美和子の詩を知り出版 穂高誠と交際(3年間 堕胎) 事件まで準子とは面識なし

浪岡準子:
菊池動物病院看護士 駿河直之と同じマンション(3階) 穂高誠と交際(1年以上 堕胎) 硝酸ストリキニーネ入りのカプセルを飲んで自殺 穂高誠にもカプセルを飲ませようとした 駿河直之と面識あり

西口絵里:
雪笹香織の後輩



私が彼を殺した 浪岡準子のカプセルの行方(12錠)

・1 浪岡準子自殺
・2 駿河直之 → 神林貴弘(脅迫状)→ 加賀恭一郎のポケット(?)
・3 雪笹香織 → 加賀恭一郎のポケット(?)(P373)
・4 リビングボードの穂高誠のピルケース → ごみ箱 → 神林貴弘 → 猫
・5 リビングボードの穂高誠のピルケース → ごみ箱 → 神林貴弘
・6 誰かが持ち去る
・7 分解(浪岡準子の部屋)
・8 瓶の中(浪岡準子の部屋)
・9 瓶の中(浪岡準子の部屋)
・10 瓶の中(浪岡準子の部屋)
・11 瓶の中(浪岡準子の部屋)
・12 瓶の中(浪岡準子の部屋)

他:ビタミン剤の瓶に硝酸ストリキニーネの粉
管理がずさん(時期については書いてあるが、量はなし)(P257)

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