オススメ度★★★★(興味があればいい感じ)
『罪の声』あらすじ
逃げ続けることが、人生だった。
家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。
「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。昭和最大の未解決事件―「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとは――。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。出典:amazon
『罪の声』2020年に映画化 全国東宝系
小栗旬×星野源が昭和最大の未解決事件に挑む、塩田武士『罪の声』映画化 https://t.co/h07jOOqFEO @CINRANETさんから
— そのあと (@sonoato1) 2019年4月18日
2019年4月18日に突然この記事のアクセスが増えて驚きました。
調べると映画化されるということでした。
小栗旬さんと星野源さんのダブル主演での映画化です。
今まで、このブログで感想を書いていて映画化された小説がありますが、『罪の声』のアクセス急増はこれまでにない伸びです。
やはり昭和の未解決事件としての「グリコ・森永事件」は今でも注目される出来事なのでしょうね。
この小説では、犯人グループの行動も描かれます。
小栗旬さんは大日新聞社、文化部記者の阿久津英士役
星野源さんはテーラー曽根2代目、曽根俊也役
他のキャストも気になるところですが、小栗さんも星野さんもぴったりの感じがします。
監督:土井裕泰
脚本:野木亜紀子
制作:TBSスパークル フイルムフェイス
配給:東宝
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『罪の声』の前に『グリコ・森永事件』をDVDで
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こちらを見ておくとより楽しめるかもしれません。
『罪の声』小説の感想
小説では実際の事件の会社名などが変更されて登場します。
グリコ ⇒ ギンガ
森永 ⇒ 萬堂
かい人21面相 ⇒ くら馬天狗
となっています。
偶然発見したテープから、自分が事件に関わったことを知る曽根俊也。
父の幼馴染の堀田信二と共に、なぜ自分が関わることになったのかを探る。
全国紙の大日新聞社の文化部記者の阿久津英二は、「ギン萬事件31年後の真実」特集記事のため、関係者を探し真相を探る。
いきなり犯人関係者に繋がる人物が登場して驚かされます。
2人がそれぞれ違うアプローチで真相に迫っていく。
登場する人物はいっぱい。
ギン萬事件の様子も描かれるけど、雑誌の記事のような感じで臨場感はイマイチ。
当事者達の緊迫感のある描写だとページ数が増えて難しいだろうけど、
改めて グリコ・森永事件 のことを知りたくなりました。
『罪の声』小説のネタバレ感想
これ以降ネタバレです。
犯人の正体が暴かれる本作。
実際の犯人像に迫っているといわれているけど、唯一の犯人証言者である曽根達雄の動機がなんとなくな感じなのは、もっとしっかりとしたものが欲しかった。
俊也がもし母に黒革のノートとテープについて話していたら、あっという間に解決したのかなぁ。
物語は阿久津の章を挟んで、堀田信二のもとを訪れる。
母にアルバムを届けに行った描写はない。
母はある意味、ノートとテープを俊也に見つけさせるために仕向けたと思われる。
終盤、妻(亜美)と母との引き継ぎの件から、母は死期を感じており、俊也に自分の過ちを伝える事を考えていたが、自分から話すことはできなかった。
俊也がノートとテープを持って問いただしたとしたら、すぐに告白しただろう。
母(真由美)も犯人の一人という衝撃。祖父(清太郎)を窃盗犯に仕立てた警察へ一矢報いるために俊也の声を録音。
くら馬天狗のことを知っていながら、犯罪に加担するという感覚がないというのが、理解できない。
学生運動に参加していると、犯罪もわからなくなるのかな。
さらに、脅迫されてもいないのに子供を巻き込むなんて、、
犯罪を犯す人間は、将来のことを考えていないということだろうか。
犯人の一人金田哲司の恋人「し乃」の女将の証言も欲しかった。
生島望がかわいそう。
聡一郎の未来が明るくなりますように。
『罪の声』登場人物
「罪の声」にはたくさんの人が登場。
ちょっと出でも名前があります。見逃しもあるかも。
赤字はくら馬天狗(犯人)グループ
曽根俊也の章
曽根俊也 テーラー曽根2代目 テープの声
曽根光雄 俊也の父
曽根真由美 俊也の母 俊也の声をテープに録音
曽根亜美 俊也の妻
曽根詩織 俊也の娘
曽根達雄 俊也の伯父 30年以上前イギリスで消息不明 過激派 犯行の大半を計画 Bグループ 1980年に渡英(英国病) 小1の時中3の生島と知り合う 取り分300万円(生島千代子に渡す)
堀田信二 アンティーク家具店主 光雄と幼馴染
フジサキ 達雄と同級生
曽根清太郎 俊也の祖父 光雄、達雄の父 ギンガ勤務 1974年過激派左翼に襲われ死亡(45歳)
河村和信 元テーラーの外注 65歳
阿久津英士の章
阿久津英士 大日新聞社 文化部記者
葵 阿久津の姉
将司 阿久津の父
豪 阿久津の甥
竜田 突き指した女優
富田 芸能デスク
鳥居 社会部事件担当
水島 大阪大日広告 社長
三船 特ダネ記者
立花幸男 貿易会社顧問
篠原美月 女優(10月で40歳)
木村由紀夫 元教師 水島から逃げた山根治郎をかくまう
山根治郎 スナック経営 p114元名古屋のトラック運転手(無職p139) 水島から逃げる 自動車の窃盗容疑で指名手配 ギン萬関連で犯人の無線を録音
金田哲司 貴志の友人 在日 無線テープ(テン丸 関西弁) 山根と一緒に車を窃盗 小柄で猫背、髪が薄い 「し乃」の女将は恋人
秋山宏昌 レンタカー屋 在日2世 75歳 金田哲司と小中学校の同級生
金田貴志(金貴成キムクイソン) 哲司の友人 キツネ目の男 釣り仲間との写真 菊池社長誘拐 淀川カップル襲撃 名神高速の下の県道でバックの回収
吉高弘行 無線テープ(牛若丸 標準語) 釣り仲間との写真 野球チームの写真 菊池社長誘拐 淀川カップル襲撃 株を売買
ニシダ 吉高が大学生の頃に株を教える
上東忠彦 現在死亡 吉高の金主 建設関係の利権屋
し乃 京都の小料理屋
「し乃」の女将 金田哲司の恋人 すごくきれい
板長 小料理屋「し乃」
イギリス
コリン・テイラー 元誘拐交渉人
木戸昌男 欧州総局
藤島優作 シェフィールドの学生
中国人(曽根達雄) オランダ警察、イギリス警察、MI6に追われる
ソフィー・モリス 達雄の恋人 元ジャーナリスト シェフィールド在住
生島家
生島秀樹 莫大な借金 元滋賀県警 暴力団担当(青木との接点) 柔道教室 1984年(S59)行方不明 Bグループ 中3の時小1の曽根達雄と知り合う 取り分300万円 青木に殺される
生島千代子 秀樹の妻 実父が青木と仕事上の知り合い
生島望 秀樹の娘 1984年11月14日から消息不明 金田貴志に殺される テープの声
生島聡一郎 秀樹の息子(希美と7歳差) 1984年11月14日から消息不明 テープの声 井上聡一郎
大島美津子 望が中3の時の担任
天地幸子 望と同級生 親友 1984年11月14日以降も望と連絡を取り合う
青木組
青木龍一 インテリヤクザ 京葉建設(京都の建設会社) 青木組 菊池社長誘拐 淀川カップル襲撃 生島千代子の実父と知り合い
山下満 産廃業者(青酸ソーダを手配) 高校柔道部 生島の後輩 Bグループ ビデオの男(パーマのかつら着用) 取り分200万円
谷敏男 電電公社 逆探知 無線 Bグループ 取り分20万円
中井茂 66歳 元青木組 額に小さな傷
津村克己 青木組 京葉建設放火 聡一郎と逃亡
その他
今西 雀荘エルドラド
三谷浩二 西華楼 岡山市
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