オススメ度★★★★(映画、小説の補完)
「小説 君の名は。」を読んでから映画を見ました。
映像がきれいで、小説とは違った視点からの描写で楽しめました。
小説や映画でもわからなかったことが、この小説で補うことができます。
宮水俊樹のことがわかったのが一番よかった。
ここからネタバレあります
第一話 ブラジャーに関する一考察
三葉の体と入れ替わった瀧の視点の物語。
映画で描かれたバスケのシーンで揺れる三葉の胸。印象的。
三葉の下着の好みがわかり、瀧によるブラジャーの考察が綴られる。
ブラジャーと三葉の生活が窮屈というフレーズにラップするかな。
第二話 スクラップ・アンド・ビルド
勅使河原克彦の物語。
父親の建設会社の跡目を継ぐことへの葛藤。
瀧の精神の三葉によって、糸守町の良さを再確認する。
第三話 アースバウンド
四葉の物語。
自分の胸を揉む異様な姉を気づかう妹。
そんな四葉も宮水家の血を四葉も継いでいた。
四葉が入れ替わったのは、同じ女性。しかし自分よりもちょっと大人。
男と女が入れ替わるわけではないみたい。
三葉がカフェのある東京の暮らしに憧れて、瀧に入れ替わったように、四葉が胸に憧れて、姉くらいの女性に入れ替わったのかな。
第四話 あなたが結んだもの
宮水俊樹の物語。
映画、小説共。終盤に三葉の父がどういった行動を取って、糸守町の人々を救ったのかは描かれなかった。
その部分を補完してくれる物語。
溝口俊樹と宮水二葉の出会い。結婚。俊樹の神職に取り組む姿。三葉と四葉を授かる。そして二葉が病にかかり永遠の別れ。
二葉の死について、町民や一葉との温度差に戸惑い、宮水家を後にする。
町長を目指し、見事に当選。
全てがむすび。
宮水俊樹が彗星の被害から救うためのストーリーが二葉との出会いから始まっていた。
二人が出会ったときの二葉の結婚するという直感。この時すでに俊樹の役割を見抜いていたのかな。
二葉が治療をせず自分の死を受け入れるのも、死を受けて俊樹がする行動がわかっていたのだろう。
結局、この小説でも俊樹が糸守町の人々を救うためにとった行動は描かれない。
でも、どういった事をしたか想像することはできる。
4つの物語の中で、一番よかった。
コメント