「境遇」湊かなえ レビューはネタバレ注意から
単行本が図書館にあったので、借りました。
青い栞紐が2本あって不思議に思いました。二人で読むものかな、って。
内容を読んですぐに2本ある理由がわかりました。
ネタバレ注意
「陽子」と「晴美」の章と、「*」の章で物語は進む。
「*」は第三者の視線から事実が書かれており、「陽子」と「晴美」の章は湊さん得意の、真実が語られているかわからなかったり、重要なところを語らない文章になっている。
犯人はこの人かな、と思わせるように上手く誘導して書かれていて、犯人の目的が最初わからないので、その目的の謎も楽しめる。
ラストになって、一気に真実が語られる。しかし、晴美からはよく分からない理由が続く。「樅の木町殺人事件」の被害者の子供である理由、加害者の子供である理由。読んでてもよくわからず、ポカーンとなった。
その後、加害者の妻から娘が晴美とわかってちょっと納得。 陽子も被害者の娘ではないとわかって、ほっとした。これで陽子が被害者の娘だったら、都合良すぎと思えてしまう。
新聞記者の晴美。新聞記者というのはまず答えを考え、その答えに向かってこじつけを考えていくものなのかと思った。思い込みは怖い。
吉井が晴美を幸せにしていたら起こらなかった出来事。
ミツコの部屋で陽子が告白しなければ晴美の母が弥生だとはわからなかった。
晴美が殺人犯の娘で母が、健在だということがわかった話。 この真実の境遇を抱えて、晴美はどうなるだろうと思うが、陽子がいれば大丈夫だろう。
そもそも陽子は、大切な息子が誘拐されたのにそれほど慌てた感じがしないのがとても不自然だった。もしかして、晴美が息子を連れ去ったということを知ってたのではないかとも思う。
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